
スマートフォンは海外旅行でも、最高のパートナーになります。しかし、帰国後の高額請求「パケ死」を恐れ、利用を制限されている方もいるのではないでしょうか?せっかくの海外旅行ですので、現地でインターネットを活用してグルメ情報や観光スポットなどを調べたり、写真を撮ったりして思う存分活用したいところです。そこで、海外でのデータ通信による高額請求を避けるためのスマートフォンの設定方法や、WiFiで役立つテクニックをご紹介します。
海外旅行帰り、想定外の「パケ死」
スマホには、国際データローミングという仕組みがあります。海外に、日本の通信キャリアと契約しているスマホを持っていっても圏外になってしまいますが、提携先の現地キャリアの電波を使うことで通信できるようにするのが国際データローミングです。
海外旅行や海外出張時に便利ですが、気をつけなければならないのが、国際データローミングによる通信は、通常の定額パケットプランの対象とはならないことです。また、そもそも提携先ではない現地の通信キャリアの電波を拾ってしまうこともあります。
海外でデータ通信を利用した際のパケット料金は、およそ1MB(メガバイト)で2,000円ほどかかります。つまり、Facebookへ写真を数枚アップ(12~15MB)しただけで、3万円近いパケット料金が発生してしまうということです。
国際データローミングの設定は、手動でオン・オフにできますが、この設定をオンにしたまま海外に行ってしまうと帰国後に携帯代が恐ろしいことになってしまいます。いわゆる「パケ死」です。
「パケ死」は、知らなかったばかりに起きる悲劇ですが、自己責任のため携帯会社に泣きついてもどうにもなりません。海外でのパケット料金はとても割高になり、普段と同じ感覚で使ってしまうと料金はあっという間に膨れ上がるのです。なかには、数十万円、数百万円もの請求がきたという人もいます。
高額な通信料にならないための方法
では、海外旅行や海外出張でパケ死しないためにできる対策は何でしょうか?いくつか自衛策があるので、以下で紹介していきます。
海外用のパケットプランを使う
まずは、使用しているスマホの通信キャリアが提供する海外用の定額パケットプランを利用する方法です。海外渡航者の増加に合わせ、通信キャリア各社も海外パケット利用が便利になるサービスを展開しており、申し込み不要で国際データローミング設定をオンにしているだけで、自動的に定額プランが適用されるキャリアもあります。渡航前に、利用している通信キャリアの海外用パケットプランを調べてみましょう。
WiFiを使う
海外では、都市部を中心にフリーWiFiが普及しています。空港を始め、レストランやカフェでもWiFiを提供しているスポットは多いです。3G、4G、LTEといった携帯電話回線よりも通信速度が速いというメリットがあるWiFiですが、無料で提供されているWiFiのなかには通信速度が低く、使いづらいものもあります。また、セキュリティレベルの低いものもあり、クレジットカード情報など個人情報を盗まれてしまうなどのリスクも潜んでいます。詳しくは、海外の「無料WiFiスポット」を利用すると起こりうるリスクとは?をご覧ください。
海外でWiFiを使うなら、あらかじめ日本でWiFiのレンタルをして、ルータを持ち運ぶという方法がおすすめです。JAL ABCでも、データ量無制限の海外用WiFiレンタルサービスをご用意しています。
モバイルデータ通信をオフにしておく
上記2つの方法は、海外でもスマホでたっぷりデータ通信を行うことを前提とした方法ですが、「海外ではパケットを節約して無駄な出費を抑えたい」という場合は、まず、モバイルデータ通信の設定をオフにしておきましょう。スマホからのデータ通信はまったくできない状態にしておくことで、思わぬ高額請求を回避します。意外に忘れがちなのが、アプリの自動更新。オンにしたままだと、知らず知らずのうちに大量のデータをやりとりしてしまう恐れがあります。不急のアプリ更新は、帰国してから行いましょう。
もうひとつ、「機内モード」に設定しておくという方法もあります。次章で詳しく説明していきます。
旅行前に「機内モード」を設定しよう
スマホの通信を利用するワイヤレス機能をオフにし、航空安全基準に従って使用できる状態にする機能が「機内モード」。これで、スマホから電波が発信されないようになるので、データ通信が行われず、データ通信料も発生しなくなります。
機内モードがオンの時は、画面上のステータスバー、または文字盤に飛行機のマークが表示されます。機内モード使用中は、以下のワイヤレス機能が無効になりますので、気を付けましょう。
・モバイルデータ通信
・WiFi
・Bluetooth
以下で、iPhone、Androidそれぞれで機内モードに設定する方法を具体的にご紹介します。
iPhoneでの設定方法
iPhoneで機内モードを設定する方法には、コントロールセンターから切り替えるやり方と、設定アプリから切り替えるやり方があります。ここでは、コントロールセンターから切り替える方法をご紹介します。
1.画面下からスワイプし、コントロールセンターを表示します。
2.「機内モード」のアイコンをタップします。
3.これで機内モードになりました。
Androidでの設定方法
Androidで機内モードを設定する方法も、2通りあり、クイック設定ツールから設定するやり方と、Androidの「設定」から切り替えるやり方があります。ここでは、クイック設定ツールから切り替える方法をご紹介します。
1.ディスプレイの上から下にスワイプすると、クイック設定ツールの画面が表示されます。
引用:Androidスマホの電池を長持ちさせる節電設定の方法
2.「機内モード」のアイコンをタップします。
Xperiaなど機種によっては、本体横部分についている電源ボタンを長押しして機内モードの切り替え設定を表示できるものもあります。
海外旅行先に到着したら行うこと
渡航先に到着しても、機内モードに設定したスマホをそのままにしておけば、冒頭で紹介したような「パケ死」におちいる心配はありません。
ただ、機内モードのままだと、データ通信以外にも電話回線が使えず、電話番号を利用したSMSも利用できません。また、GPS機能も使用できません。日付と時刻も日本時間のままとなる点にご注意ください。
もし、現地でWiFiにつなげたいときは、機内モードのままWiFi機能をオンに設定しましょう。以下がその方法です。
1.前章で出てきた設定画面で、「機内モード」はオンのまま、「WiFi」をオンにします。
2.表示されたネットワークのなかから、つなぎたいWiFi名を選びます。
渡航先でどのくらいデータ通信を行うかを考えて計画的な利用を
以上、海外旅行時にスマホでパケ死しないための自衛方法についてご紹介しました。
ただ、データ通信よりも通話が多そうな場合の対策は、また異なります。LINEやSkypeなど、インターネットで通話できるサービスもありますが、回線はやや不安定になるので、用途によっては現地で使える海外用携帯電話をレンタルするなどの対処が必要になってくるでしょう。
渡航前に、現地でスマホをどのように利用するかを想定したうえで事前準備をしておくと、ムダなく快適にスマホを活用できますね。
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