古い歴史を持つヨーロッパの都市には、数多くのパワースポットが存在します。パワースポットは景色が美しく有名な観光名所になっている場所も多いので、興味がある人はぜひ一度足を運んでみましょう。
今回は、ヨーロッパ旅行の思い出作りに最適な、4箇所のおすすめパワースポットをご紹介します。
癒しのパワーをもらえる!ルルドの泉(フランス)
ルルドの泉は、フランス郊外にあるルルドという村にある泉です。キリスト教のカトリック教会にちなむパワースポットのひとつで、毎年数百万人の観光客が訪れる「奇跡の泉」として知られています。
ルルドの泉が歴史に登場するのは、1858年。当時ルルドの村で生活していたベルナデットという14歳の少女が、聖母マリアのお告げに従って地面を掘ったところ、病を治す神聖な泉が見つかったとされています。
ベルナデットが聖母を目撃した回数は18回にものぼり、
- フランス語の読み書きができない少女が知らないはずの言葉を聖母から聞いたこと
- 周囲に人がいる状態で聖母を見かけたという複数の証言が残っている
ことなどから、ベルナデット自身も死後本物の聖人として列聖されました。ルルドの泉は、教会が把握しているだけでも60件以上の病を癒やしたとされる癒しのパワースポットです。
なお、残念ながら、ルルドの泉そのものに触れたり立ち入ったりすることはできません。ただ、泉の近くには取水場が設けられており、ボトルなどの容器を持って行けば、湧き水を持って帰ることもできます。
古代人の英知の結晶!ストーンヘンジ(イギリス)
イギリス郊外、ソールズベリーという場所に並び立つ巨大な石碑群「ストーンヘンジ」は、日本でも有名なパワースポットのひとつです。ストーンヘンジができたのは、少なくとも紀元前2,000年以上前のことだとされています。
見上げるほど巨大な岩をどうやって運搬したのか、なぜソールズベリーに遺跡を作ったのかは現代科学でも完全には解明されていません。いくつかの研究によって、現地から約290キロ離れたペンブルックシャーという場所で採掘した巨石を、家畜を使って運搬したのではないかという調査結果が発表されていますが、まだまだ謎の多い遺跡です。
ほかに視線を遮るもののない平原にポツンと巨石が並び立つ光景の非現実感や、「わざわざこんな遺跡を作るくらい特別な場所だったのではないか」といった考えがあることから、不思議な力に満ち溢れるパワースポットのひとつとされています。
郊外にあるためストーンヘンジまで行くのは大変ですが、謎に満ちた古代の叡智の一端を自分の目で見るという経験は、何物にも代えがたい思い出になるでしょう。
神秘的な空に感動!オーロラ帯(フィンランド)
フィンランドをはじめ、オーロラを見ることのできる地域の総称を「オーロラ帯」と呼びます。オーロラには、恋人同士で見ると一生添い遂げられるというジンクスがあり、オーロラそのものが非常に美しいので人気のあるパワースポットのひとつです。
オーロラの良さは何よりもその美しさにありますが、「見られるかどうかは運次第」という点も魅力になっています。たとえ北欧でも、必ず毎日オーロラを見られるわけではありません。寒い澄んだ空気のなか、限られた条件でのみ見られるという特別感が、オーロラの魅力を底上げしているのです。
写真や動画では味わうことのできない感動を求める人や、カップルでヨーロッパ旅行をする人におすすめのパワースポットとなっています。
恋を叶えてくれる!ジュリエット像(イタリア)
ジュリエット像は、イタリアのヴェローナという都市にある有名な少女像です。名前からイメージできる通り、シェイクスピアが手がけた「ロミオとジュリエット」のジュリエットを模した像となっています。
どうしてロミオとジュリエットの舞台がイタリアになっているのかというと、もともとロミオとジュリエットという人物が登場する民話が、イタリアのものだったからです。そのため、ジュリエット像もロミオとジュリエットが語り合ったバルコニーを備えた屋敷も、ヴェローナ市に存在します。
ロミオとジュリエットは、当時のイギリスで若手の劇作家だったシェイクスピアが、有名になるきっかけとなった作品のひとつです。
計5幕からなるロミオとジュリエットの悲劇は、実はたったの5日間で駆け抜けるように描かれた物語だということを知らない人も多いのではないでしょうか。もとは9ヵ月かけて進む話を5日間に凝縮し、16歳という設定だったジュリエットを14歳へと若くすることで、燃え上がるような二人の悲恋を描いています。現代でいう「ラップ」のように畳みかけるような軽快なセリフとテンポの良さは、当時の劇場で大ヒットしました。
世界で一番有名な悲劇のヒロインであるジュリエット像には、「右胸に触れば幸せになれる」という言い伝えがあります。世界中から恋に悩む人からの手紙が届いていること、そしてジュリエットクラブという団体が丁寧に一枚一枚返信を書いていることでも有名で、ジュリエット宛の手紙は映画化もされました。
恋の悩みを抱えている人は、ジュリエット像に相談してみてはいかがでしょうか。
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