海外に行く際、パスポートやビザが必要なことは皆さんご存じでしょう。しかし、アメリカに旅行する場合は、「電子渡航認証(ESTA:Electronic System for Travel Authorization)」というものも必要です。ESTAが導入されて、アメリカへ入国する際のプロセスは一部変わってきました。
ESTAは導入されて10年程度が経ちますが、実際に取得した経験のある人でも、あまり意味がわかっていないこともあるでしょう。「何となく聞いたことあるけど、意味がわからない」「どうやって取ればいいの?」という方のために、ここではESTAの概要や具体的な認証方法をご紹介していきます。
電子渡航認証(ESTA)とは
そもそもESTAとは、ビザなしでアメリカに入国するものや通過するものに対し、渡航前にウェブサイト上で「米国出入国カード」の電子申請を義務付けるシステムです。911アメリカ同時多発テロ事件を受け、テロリストや搭乗禁止リストに名前のある入国拒否対象者の入国を阻止するため、この制度が生まれました。
ビザ(査証)は自国に入国しようとする外国人が、入国するにふさわしいことを証明する身元審査証です。犯罪歴がないなど、一定の審査に合格した場合に発行されます。基本的に海外旅行では入国審査のためにビザが必要ですが、「ビザ免除プログラム(VWP)」参加国であれば観光目的かつ短期間のアメリカ滞在ではビザが必要ありません。
2008年8月1日にESTAの登録がスタートし、2009年1月12日以降申請が義務付けられています。アメリカ合衆国税関・国境警備局のオフィシャルサイトから申請が可能で、一度認証を受ければ2年間有効です。ただし2年以内にパスポートの期限が切れる場合は、パスポートの有効期限までしか効力が持ちません。
すでにアメリカのビザを取得している人や、グアムまたは北マリアナ諸島に45日以下の入国・滞在をする人であれば、ESTAの申請は不要です。
電子渡航認証導入のメリット
電子渡航認証が導入されたことで、以前はアメリカへの渡航者が機内で記入・提出していた「出入国カード」の提出が免除されるようになりました。英語が苦手な方にとっては、自宅で入力項目の内容を調べながら入力できるという点がメリットといえます。
さらに電子渡航認証が導入されたことで、旅行会社やビザ代行会社に申請を依頼することができるようになりました。手続きに自信がない人や忙しくて認証手続きの時間が取れない人にとっては、これが最大のメリットといえるかもしれません。
JALABCで7月から提供を開始した「ESTA渡航認証申請代行サービス」では、正規の申し込みに比べてかなり簡略化した入力フォームで申請できる仕様となっています。もちろん日本語での入力フォームなので、英語がわからなくても心配ありません。
JALカード特約店なので、申請手数料の支払いにJALカードを使えばショッピングマイルが通常の倍貯まってお得です。ショッピングマイル・プレミアムに入会している人なら100円につき2マイル、入会していない人なら200円につき2マイルです。
こちらのサービスは、「クイック対応」が可能という特徴があります。通常申込料金(5,902円/人)にプラス1,080円の6,982円/人を支払えば、渡航当日でも申請が可能なサービスです(当日対応はアメリカESTAセンター営業時間内の申し込みまで)。「申請を忘れていた!」ということに気づいた場合も対応してもらえる、心強い味方です。
電子渡航認証が必要な国
アメリカと同じようにビザなしで渡航する場合は電子渡航認証が必要な国に、カナダやオーストラリアがあります。カナダでは「eTA」、オーストラリアでは「ETA(S)」と呼ばれており、どちらも「Electronic Travel Authorizations」の略です。発音はいずれも「イータ(ス)」。名称が一部違うだけで、いずれも同じような役割を担っています。
オーストラリアの「ETA(S)」に関しては、前章でご紹介したJAL ABCが同様の「ETAS 申請代行サービス」を提供しています。やはり日本語での入力が可能です。
「ETA(S)」の申請代行料金は通常申込で972円/人。「クイック対応」は3,800円/人で、オーストラリアETASセンター営業時間内であれば渡航当日まで対応してくれます。
オーストラリア入国管理局のオフィシャルサイトでは、申請手数料が20豪ドルかかります。このように代行サービスを使えば公式サイトよりも手数料が安くなるケースもあるので、無理して慣れない英語を使い公式サイトから入力する必要はありません。
代行サービスを上手に活用しよう
電子渡航認証が導入されたことで、手続きを簡略化し、場合によっては申請手数料もお得にしてくれる「電子渡航認証申請代行サービス」が登場しました。渡航手続きが便利に行えるようになり、英語が苦手な人にも少し海外旅行が身近になったのではないでしょうか。
一方その変化を悪用し、偽サイトで手数料をだまし取る詐欺グループもいるといいます。代行サービスを活用する際は、URLの誤入力に注意し、必ず信頼できるサイトから手続きを行いましょう。
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